diabetesian’s blog

糖尿病専門医、草加市、内科

高血圧ガイドラインが5年ぶりに改訂

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2014年以来5年ぶりに高血圧ガイドラインが改訂されました。

日本には推計約4300万人の高血圧症の患者がいますが、そのうち治療を受けてコントロールしている患者が1200万人に過ぎない状況だそうです。

今までのように「高血圧症」となったら治療を始めるのではなく、より早期の少し高くなった段階から注意しようというのが主なメッセージです。

 

 

「高血圧症」の基準は140/90 mmHg以上と据え置きでしたが、120-129/80,mmHgが「正常高値血圧」、130-139/80-89 mmHgを「高値血圧」と位置づけ、より早期での血圧管理を推奨する内容となっています。

 

糖尿病患者の降圧目標に関しては、診察室血圧130/80 mmHg未満、家庭血圧125/75 mmHg未満という事で大きな変更はありませんでしたが、後期高齢者含めて全体的に厳しく血圧を管理しようと言う方向性です。

 

ちなみに、「正常血圧」は120/80 mmHg未満のことです。

 

皆さんやご家族は、正常血圧でしょうか?

最善の糖尿病治療は人それぞれ違う

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糖尿病治療において、これがベストと言い切れる治療法はなく、それこそ十人十色といったところです。

 

もちろん、医学的には推奨される治療法というのは存在するのですが、結局のところ絵に描いた餅になって継続出来なければ意味がないということです。

 

例としては

・1日4回のインスリン注射が推奨されるが、結局昼は忙しくて注射出来ていないような方。こういった方は、朝、夕の混合型インスリン注射、もしくは1日1回の持効型インスリンと飲み薬を組み合わせた方が現実的です。

 

・肥満を伴っており、SGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬などの減量効果のある薬剤が適しているが、薬代が高額となり継続的に通院する事が難しくなってしまう方。

どんなに薬物療法が進歩しても生活習慣病と言われる糖尿病において食事療法の徹底が最優先となります。こういった方は、まず食事療法、適度な運動療法を見直した上で、メトホルミンなど薬価の安い薬物療法を組み合わせていく事が現実的な選択肢となります。

また、インスリン注射を漫然と継続しているにおいても、3kg程度の減量でインスリン離脱出来る可能性は飛躍的に高まります。

 

今後は患者さん自らが、様々な選択肢から治療を選択していく時代になっていくものと思われます。

そう考えると医療というのは医師が患者さんに治療を押し付けるようなものでもなく、顧客に対する単純なサービス業でもなく、健康を守るパートナーのような位置づけなのかと思われます。

生活や食事などの相談希望の方

糖尿病は、薬物治療だけでなく、食事を中心に普段の生活面が非常に重要です。また、インスリン注射の打ち方、自己血糖測定器の使い方なども、正確に理解し、確実に実行する事が大事です。

1ヶ月に1回通院するとしても、残りの日々は自分自身で管理する事になるからです。

 

当院では、医師が診察の際になるべく丁寧にお話をお聞きしておりますが、時間的に限界もあります。よりまとまった時間での療養指導を希望の方は、栄養相談という形で管理栄養士が相談に乗らせて頂きます。食事のみならず、注射や自己血糖測定器の使い方なども含めて、心配な事がある方は遠慮なく御申し出ください。

ビクトーザの最大容量が倍まで可能に

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GLP−1受容体作動薬であるリラグルチド(商品名 ビクトーザ)の投与可能な1日用量は0.9mgでしたが、最近その倍である1.8mgまで可能となりました。GLP-1受容体作動薬には、1日1回タイプのビクトーザ、週1回タイプのトルリシティなどが上市されており、週1回タイプの利便性からトルリシティのシェアが高い状況ですが、体重減少効果に関しては1日1回タイプの方に分があります。そのビクトーザの最大容量が、倍量可能になったわけで、高度の肥満を伴った糖尿病患者の選択肢が広がったことになります。

糖尿病の治療中断、放置に気をつけましょう

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上の表は、少し前のものですが、日本の糖尿病患者さんの治療の状況をまとめたものです。

現在、日本の糖尿病患者は約1000万人、その中で医療機関にかかっている患者は約620万人と推計されています。

問題は未治療の患者が330万人もいて、年間51万人も治療を自己中断していることです。

糖尿病は自覚症状に乏しいですが、放置しておくと合併症が進行し、網膜症による失明、腎症による人工透析、神経障害による下肢切断など重篤な事態を招きかねません。定期通院が最も大事と言われる理由です。

 

残念ながら、「そういえばあの患者さん最近受診しないなあ」ということもあります。一度中断してしまうと何となくその医療機関には受診しにくくなってしまうのかもしれません。良くある事というと良くないのですが、自分の健康の方が大事ですので早めに治療再開するようにしてください。

 

では、なぜ糖尿病を放置したり、治療を中断してしまう患者さんが多いでしょうか。以下に、調査した報告結果があります。

 

治療中断の理由(J-DOIT2より)

1、仕事(学業)が忙しい(24.6%)

2、医療費が高い(15.8%)

3、体調が良い(10.5%)

4、今通院しなくて大丈夫と思う(7.0%)

 

患者さんが通院を中断したり、放置するには、それなりに理由があるわけです。

 

当院では、糖尿病治療の正しい知識や必要性を丁寧にお伝えするとともに、患者さんのニーズに合わせて待ち時間対策や治療法の選択を行っています。

 

 

草加市健診行っています

当院では、6月1日(土)〜12月20日(金)までの期間、特定健診後期高齢者健診、一般健診、肝炎ウイルス検診、大腸がん検診行っています。
また7月1日(月)から9月30日(土)まで肺がん検診を行います。

尚、肝炎ウイルス検診、一般健診は、はがき・保健センターでの申込制(ご自身で)となっております。大腸がん検診、肺がん検診は申込不要、受診券なしです。

ご希望の方は、電話やメールでの事前予約をお願い致します。特に午前中が混雑しておりますので、待ち時間短縮のためにもよろしくお願いします。