diabetesian’s blog

糖尿病専門医、草加市、内科

11月18日(土)健康フェア開催のお知らせ

11月14日の世界糖尿病デーを記念して、11月18日土曜日に当院でも「健康フェア」を開催します。

参加は無料です。(一部申込みが必要です)。

(通院患者さんにもあまり、宣伝していませんので、来場して頂く方が少ないかもしれません!)

無料で血糖値や体組成、血管年齢などの測定ができ、この地域の方の健康向上の一助になっていただければと、当院スタッフが発案したものです。ご自身の健康を考えるきっかけになると思いますので、皆様のご参加をスタッフ一同お待ちしております。

 

11月18日土曜日 14時〜15時半(受付は13時45分より開始)

開催場所:草加パートナーズ内科・糖尿病クリニック

住所:草加市栄町2-11-9 松原ツインタワービルA棟4階

 

内容

 

計測

計測コーナーでは、身長・体重・体組成・血糖値測定・血圧測定

が可能です

 

血管年齢・ABI(事前予約制・定員あり)

CAVIによる血管年齢、ABIによる足の血流、血管のつまりの程度を測定できます

 

フットプリント(事前予約制・定員あり)

足の変形や体重のかかり方などがわかります。

 

看護相談(事前予約制・定員あり)

糖尿病療養指導士やフットケア指導士がお伺いします。

 

公開講座

 

1 「血糖値が高いと言われたら  〜血糖値スパイクに要注意」     原 高志 院長

 

2、「塩分と高血圧の関係 〜塩分の摂りすぎは血管を傷める!?」   福原 佳江 糖尿病療養指導士

 

3、「糖尿病の合併症について」

          廿楽 麗香 医師

 

 

申し込みについて

健康フェア専用電話

048-949-6711 

申し訳ございませんが、開院日の12:30〜14:00の間にお電話ください。

予約制のコーナーは、定員になり次第締め切りさせていただきます。

7.5mg以上のマンジャロが出荷調整

今年4月に上市された世界初の週1タイプの持続性GIP/GLP-1受容体作動薬であるマンジャロの7.5mg以上の製品が出荷調整になる旨、担当者から連絡がありました。現在処方している患者さんの製品は納品されますが、新規処方の7.5mg以上の製品は納品できないとのことです。

尚、マンジャロ2.5mg、5mgは制限せずに出荷されるようです。

 

現在マンジャロ5mg以下を使用中の方は7.5mgへの増量は不可、すでに7.5mg以上を使用中の方は、現在の用量で継続ということになりそうです。

新規でマンジャロを開始希望の方につきましては、5mgまでは可能ということになりそうですが、今後いつ2.5mg、5mgも出荷調整となるかも不透明であり、慎重になった方が無難かもしれません。

 

こんなことでは患者さんも安心して新薬を使用することが難しくなってしまいますし、医療者側も推奨できなくなってしまいます。自由診療の痩身クリニックでの需要も多いようで、それも欠品の原因なのでしょうか。

トルリシティの欠品に続いてであり、当院でも多くの患者さんがマンジャロを使用中であり申し訳なく思います。早く正常に処方が可能な状況になってほしいと思います。

続報が入り次第患者さんにはお伝えさせて頂きますので、よろしくお願いします。

 

 

 

 

マンジャロ発売日決定!(4/18)

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世界初の持続性GIP/GLP-1受容体作動薬であるマンジャロ(チルゼパチド)の発売日が2023年4月18日に決定しました。

 

マンジャロは、2型糖尿病に適応となった週1回タイプの注射製剤です(自宅で簡単に皮下注射が可能です)。

 

GIP、GLP-1は、食後に小腸から分泌されるインクレチンと総称されるホルモンで食後の満腹感を感じさせるホルモンとも言えます。

 

これまでもGLP-1に作用する薬剤が使用されてきましたが(トルリシティ、オゼンピック、リベルサス、ビクトーザなど)、マンジャロ はGIPとGLP-1とがお互いに作用を補い合うことで、従来のGLP-1受容体作動薬よりもさらに高い効果を得られる可能性があります。

 

マンジャロ(チルゼパチド)は、GIP/GLP-1受容体に作用することで、インスリンの分泌亢進、感受性亢進による血糖降下作用、食欲減退や満腹感亢進による体重増加抑制作用を発揮します。

 

マンジャロの凄さは、これまでにない体重減少効果が期待できることです。同様の週1回タイプの注射薬であるトルリシティと比較しても効果は抜群です。

 

日本人に対する治験(SURPASS J-mono)で

 

2型糖尿病患者636名(病歴4.8年、年齢56.6歳、HbA1c8.2%、体重78kg、BMI28.1、eGFR79)に対し、52週(約1年間)投与した結果

 

マンジャロ5mgでHbA1c -2.40%、体重-5.8kg

マンジャロ10mgでHbA1c -2.6%、体重-8.5kg

マンジャロ15mgでHbA1c -2.8%、体重-10.7kg

 

と、非常に強い血糖低下と体重減少効果が認められました。

 

副作用は、嘔気(12〜20%)、便秘(15〜18%)と消化器症状が多く、単剤での低血糖リスクはほぼありません。

 

用法としては必ず2.5mgから開始し、最低4週間使用し、効果不十分などで増量する場合は2.5mgずつとなります。

 

2.5mgから15mgまでの6規格が発売されます。

 

発売後1年間は、2週間処方となるため、1回に2本しか処方することができません。よって、発売直後からの使用を考えている患者さんは、1年間は2週間に1回の受診が必要になります(電話再診の利用も状況により可能です)。

 

単独の薬剤としては、最強の2型糖尿病治療薬と言えるかもしれません。

 

コストも高い薬剤であり、副作用なども慎重に見極めなくてはなりませんが、肥満が強い方、毎日の内服が多忙できちんとできない方などには、大きな味方になってくれるかもしれません。

 

フットケア外来開始のお知らせ

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糖尿病患者に多い足のお悩みに対応するため、フットケア外来を開始しました。

糖尿病患者さんは、末梢神経障害による感覚障害を伴うことが多く、靴擦れなど含めた軽微な外傷からから足や下肢の潰瘍などを来たし、最悪切断などの事態に至ることがあります。一生涯自分の足で歩き続けて頂くため、ご心配な方は早めのご相談をお願い致します。完全予約制で、ご希望の方は診察時医師にご相談ください。診療報酬に基づいた費用がかかります(例 タコや魚の目:3割負担で510円)。フットケア専門の看護師が対応させて頂きます。

 

あけましておめでとうございます

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昌平高校 高校サッカー選手権残念でした! 

 

あけましておめでとうございます。 

 

昨年も、ワクチン接種をはじめとしたコロナ対応に追われた1年でしたが、今年はいよいよコロナの位置付けが変わり、新たなウィズコロナの時代に入っていく年になると思われます。その中で、どのようにコロナに向き合っていくべきなのか、模索していかなければなりません。このコロナ禍で、人々の医療に対する意識も変化してきており、世の中のニーズに対応すべく努力していきたいと考えています。

 

新年早々のお知らせとしては、月、火の午前中を担当して頂いていた廿楽先生がしばらくお休みに入りましたので、その代わりに近藤先生が月曜日の終日の担当をしてくださいます。また、フットケア外来を開始する予定です。

 

2022年も多くの皆様にクリニックを利用していただきました。また温かいお言葉もたくさん頂戴し、感謝申し上げます。今年も、スタッフ一同より質の高い医療を提供できますよう努力していきますので何卒よろしくお願い致します。

 

 

2型糖尿病治療の革命?マンジャロの講演会

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大阪で開催された世界初の持続性GIP/GLP-1受容体作動薬であるマンジャロの講演会に出席してきました。

現在、インクレチン製剤の代表としてGLP-1受容体作動薬があり、注射薬としてトルリシティ、オゼンピック、内服薬としてはリベルサスが多く処方されています。いずれの薬剤も単独では低血糖リスク低く、体重に対してマイナスに作用することで、メタボタイプの2型糖尿病に対して重要な薬剤になっています。

今回の講演会のタイトルは、インクレチンサミットでしたが、インクレチンとは、食事をすると消化管から分泌されインスリンの分泌を増加させる作用があるものの総称と言えます。

今回のマンジャロという薬剤は、GLP-1だけでなく、GIPというもう一つのインクレチンの血中濃度を上げる薬剤です。GIPは、GLP-1よりも早期のインスリン分泌を促し、薬理量においては、減量に傾く効果があります。非常に興味深いことは、GLP-1受容体作動薬では、減量効果がある時点で頭打ちになる事が多いのですが、マンジャロの高用量においては治験の52週においても、減量効果が続いている事です。

マンジャロの減量効果は、GLP-1と同様に食欲抑制効果がありますが、それだけでなく代謝亢進などの要因が関与しているのではないかと考えられていますが、これから更なる詳細が明らかになると思います。

約100年前にインスリンが発見され、イーライリリーが製品化し、1型糖尿病治療に革命が起こりました。

そこから、約100年後、2型糖尿病治療にも、新たなレベルの革命が起こるのかもしれません。

 

マンジャロは現時点では発売されておりませんので、今後更に薬剤のメリット、デメリットにつき勉強していこうと思います。

 

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発熱患者さんの診療制限についてのお願い

当院では、糖尿病や生活習慣病などの定期通院患者が多く通われております。よってリスクのある持病のある定期通院患者さんと、発熱患者さんを隔離する必要があります。しかし、当院はビル4階のテナントであり、発熱患者さんを多数診察できるような十分なスペースがありません。現時点では検査をベランダで施行しており、寒さでご迷惑をおかけする場合があります。特に初めて受診される患者さんには、事前にそのことについては説明させて頂いておりますが、それでも体調不良からか不満やお叱りを受けることがあります。また、PCRや抗原検査などスタッフは感染リスクを負って検査しており、診療報酬で認められた請求をさせて頂いておりますが、それについてもご理解頂けない患者さんがおります。

これらのことからも、これから新型コロナの第8波やインフルエンザの流行が起きた場合、発熱患者さんの診察を制限させて頂く可能性があります。医療機関としては大変苦渋の選択となりますが、ご理解、ご了承の程よろしくお願い致します。