diabetesian’s blog

糖尿病専門医、草加市、内科

オゼンピック皮下注使用中の患者様へ

週1回タイプの持続性GLP-1受容体作動薬である「オゼンピック皮下注 0.25mg SD 0.5mg SD 1.0mg SD」が、製造会社による製造と輸出一時停止のため、ノボノルディスクファーマ株式会社から出荷調整および出荷停止が発生するとの報告がありました。


当院でも、オゼンピックを使用中の患者様が多く、受診時に対応策をご相談させていただいております。


このことに際して、日本糖尿病学会から以下の提言がありました。


1、現在出荷されているオゼンピック皮下注SDの品質および安全性については懸念がないとのノボ社の見解です。

2、安定供給が確保されるまでの間、オゼンピックを新規に処方しないでください。欠品を見越した大量処方は決してしないでください。

3、欠品となった場合には、患者の希望や生活様式を考慮して、代替薬(トルリシティ皮下注アテオス等)への切り替えを行なってください。

4、代替薬投与にあたっては、血糖自己測定または血液検査等で適宜モニターし、急激な血糖コントロール悪化に注意してください。

5、美容、痩身、ダイエット等を目的とした適応外使用は決してしないでください。



現実的な対応としては、同じ週1回タイプのGLP-1受容体作動薬であるトルリシティへの変更、もしくはオゼンピックと同成分である内服薬であるリベルサスへの変更が考えられます。


様々な事情があるようですが、多くの患者さんが使用している医薬品が唐突に欠品になる事態は避けてほしいと思います。