diabetesian’s blog

糖尿病専門医、草加市、内科

糖尿病の”6大合併症”

糖尿病とは合併症の病気だと言われます。

3大合併症は、「しめじ」で覚えてらっしゃる方も多いと思います。「し」が神経障害、「め」が網膜症、「じ」が腎症のことで、典型的には順番的にもこの通りに発症してきます。

最近は5大合併症と言われるようになりました。今度は、「えのき」で覚えてください。「え」が壊疽など糖尿病足病変、「の」「き」が脳梗塞狭心症など動脈硬化性疾患の事です。えのきと3文字なのに、2つじゃないかって思われるかもしれませんが気にせず覚えてください。

ところが最近は、6大合併症なんでいわれるようになりまして、あと1つ追加です。これが歯周病です。糖尿病患者さんは歯周病になりやすく(2.6倍なんて数字もあります)、また歯周病になると糖尿病のコントロールが悪化することが知られています。なんでかと言いますと、歯周病というのは歯周ポケットで細菌が悪さをして炎症が常に起きている状態です。この炎症(慢性炎症なんていいます)が、血糖を下げるインスリンの効きを悪くする(インスリン抵抗性)ことが知られております。ですので、糖尿病になったら歯周病のチェックが非常に重要ですので、歯医者さんとは仲良くしておきましょう。

歯周病の発症率、2型で2.6倍高く - 弘前大学企画 - アピタル(医療・健康)

 

最後にまとめ

3大合併症→し(神経障害)、め(網膜症)、じ(腎症

5大合併症→え(壊疽、糖尿病足病変)、のき(脳梗塞狭心症動脈硬化性疾患

6大合併症→歯周病が加わる。