diabetesian’s blog

糖尿病専門医、草加市、内科

10月からゾルトファイの処方制限解除

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インスリンとGLP-1受容体作動薬の配合注射剤であるゾルトファイが2020年10月から処方制限解除となります(日数制限無く普通に処方可能となります)。

ゾルトファイは、持効型インスリンであるインスリンデグルデク(商品名トレシーバ)とGLP−1受容体作動薬のリラグルチド(商品名ビクトーザ)の配合注射剤です。

国内の臨床試験ににおいては、インスリン単独、GLP-1RA単独に比較して優位にHbA1c低下効果が現れ、低血糖などの増加も見られていません。

 

まさしく、インスリン治療の確実な血糖降下作用とGLP-1RAの体重減少(増加抑制)、グルカゴン抑制、その他心血管、腎臓などへの効果など(評価はこれから)など、いいとこ取りの薬剤である可能性があります。

 

メリットとして、確実なHbA1c低下効果、1日1回というシンプルさ、体重増加を来しにくい・・・・、逆にデメリットとしては、比較的高額であること(内服薬を減らせれば必ずしもそうとも限らない?)、やはり注射薬であるという心理的、物理的なハードル・・・・が挙げられます。

 

今後、この薬剤によってメリットが大きいと考えられる方としては

 

インスリンを複数回注射しているが、打ち忘れが多く、体重増加傾向、HbA1cもいまいち・・・といった方

 

②複数の内服薬を使用しているが血糖コントロールがつかない方

 

③いわゆるBOT(持効型インスリンと内服の併用療法)を行っているが、血糖コントロールがつかない方

 

④GLP-1RAの治療で血糖コントロールがつかない方

 

⑤糖尿病の発症時、高血糖で受診される方(HbA1c 10%以上、血糖値200以上・・・)の初期治療

 

挙げればいくらでも出てきますが、複数の内服薬、インスリン製剤を使用している方が治療をシンプルにし、それにも関わらず血糖値が改善する可能性があると考えられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雇用時健診、定期健診行っています。

当院では、市の特定健診などの他に、自費での雇用時健診、定期健診を行っています。身体測定、視力、聴力検査、心電図、胸部レントゲン写真、採血(外注)検査が可能です。

 

電話で御予約頂ければ、待ち時間の少ない時間を御案内します。採血検査がない簡易的な健診ではその場で結果をお渡ししています。採血検査がある場合は、結果は後日となりますが、希望あれば郵送でも対応しております。

 

最近、雇用時健診で受診された患者さんが、近隣の市の方であったため当院を受診した理由をお尋ねした所、なかなかすぐ健診を行える病院やクリニックが見つからず大変困ったとおっしゃっていました。こちらとすると意外でしたが、他の市の方が健診でネット検索して当院がヒットしたのはさらに驚きました。

 

 

10月12日(土)診察時間短縮のお知らせ

台風19号の影響を考慮し、10月12日土曜日の診察時間を8時30分から10時30分までと短縮させて頂きます。それ以降のお時間でご予約の患者様は、予約日の変更もしくは、それまでのお時間に来院をお願い致します。また、台風の状況によっては、休診とせざるを得ない可能性もありますので、来院前にホームページや電話での確認をお願い致します。

クリニック勤務に興味ある医師募集中です

当院では、常勤、非常勤問わず医師を募集しております。詳細は、採用情報を見て頂けますと幸いです。直接応募の先生は、優遇させて頂きます。

 

下記メールアドレス、もしくはクリニックの電話宛にお気軽に連絡してください。最大限、先生方の状況に合わさせて頂きます。

ご連絡用メールアドレス

sokapartners●yahoo.co.jp
(●の部分を@におきかえて送信ください)

 

高血圧ガイドラインが5年ぶりに改訂

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2014年以来5年ぶりに高血圧ガイドラインが改訂されました。

日本には推計約4300万人の高血圧症の患者がいますが、そのうち治療を受けてコントロールしている患者が1200万人に過ぎない状況だそうです。

今までのように「高血圧症」となったら治療を始めるのではなく、より早期の少し高くなった段階から注意しようというのが主なメッセージです。

 

 

「高血圧症」の基準は140/90 mmHg以上と据え置きでしたが、120-129/80,mmHgが「正常高値血圧」、130-139/80-89 mmHgを「高値血圧」と位置づけ、より早期での血圧管理を推奨する内容となっています。

 

糖尿病患者の降圧目標に関しては、診察室血圧130/80 mmHg未満、家庭血圧125/75 mmHg未満という事で大きな変更はありませんでしたが、後期高齢者含めて全体的に厳しく血圧を管理しようと言う方向性です。

 

ちなみに、「正常血圧」は120/80 mmHg未満のことです。

 

皆さんやご家族は、正常血圧でしょうか?